太陽系の元素の起源について

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2018/11/27 太陽系の元素の起源について

太陽系の元素の起源について
 まず太陽系の元素の起源について触れる前に、「太陽系がどのように誕生したのか」という問いに対して、太陽系初期に存在した消滅核種(短寿命放射性核種)から答えを得られないだろうかという考察がある。
誕生直後の太陽系に存在したことが確認されている消滅核種(短寿命放射性核種)、これらの核種は半減期が太陽系の年齢(約46億年)に比べて短く、初期太陽系には存在したが、現在はすべて娘核種に壊変してしまっている。
 これらの核種がかつて太陽系に存在という証拠は、親元素の量に相関した娘核種の過剰から得ることができ、その存在量の推定も可能である。消滅核種は半減期が短いため、初期太陽系で起きたさまざまなイベント間の相対年代を精度良く決定するために用いられたり、惑星の材料となる微惑星の内部を加熱する熱源の候補として考えられたり、初期太陽系での物質進化の理解に大きな貢献をしてきた。  また、太陽系を誕生させるもととなる宇宙は、誕生直後は光子、電子、陽電子、ニュートリノが支配する世界だったと考えられている。これらの粒子よりも数は少ないが、陽子と中性子も存在していたとされており、宇宙が誕生して数秒後、電子と陽電子が結合しさらに光子を生成した。
 このときまで、大量に存在していた電子と陽電子は急激に減少して、陽電子は電子の反粒子で、粒子と反粒子は対消滅して光をだす。続いて宇宙が誕生して約三分後、宇宙の温度が約10億度になったときに、陽子と中性子から水素の同位体が生成される。さらに重水素が、陽子と合体すると3Heが生まれる。
 このようにして、ヘリウム、重水素、リチウム、ベリリウムのような原子核が原子核反応の諸過程を経て、次々に作られていったのである。



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