障害者の権利宣言

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障害者の権利宣言とは|国連の取り組みと「完全参加と平等」をわかりやすく解説blog

障害者の権利宣言とは|国連の取り組みと「完全参加と平等」をわかりやすく解説

今回は、 障害者の権利宣言 について、ブログ形式でわかりやすく整理していきます。障害者福祉や社会福祉を学ぶうえで、障害を単なる医療や福祉の対象としてではなく、 権利の問題 として捉える視点は非常に重要です。

国連が障害者問題に本格的に向き合うようになったのは、1971年の 「知的障害者の権利宣言」 と、それに続く1975年の 「障害者の権利宣言」 の採択以降であるといえます。これらは、障害者の問題を人権の視点から捉え直す大きな転換点となりました。

以下では、障害者の権利宣言の内容と意義、さらにその後の国連の取り組みまでを順に見ていきます。

国連が障害者問題に本格的に取り組み始めた背景

国連として障害者問題に正面から取り組むようになったのは、 1971年の「知的障害者の権利宣言」1975年の「障害者の権利宣言」 が国連総会で採択されて以降のことです。

それ以前にも障害者に対する支援や保護は行われていましたが、主として医療や慈善、保護の文脈で語られることが多く、障害者本人の権利という視点は十分に前面化していませんでした。しかし、これらの宣言によって、障害者は支援の対象であるだけでなく、 基本的人権を有する主体 として明確に位置づけられるようになったのです。

障害者の権利宣言が示した基本的な考え方

1975年の「障害者の権利宣言」では、障害者の権利について重要な原則が示されています。たとえば、 「障害者は、その障害の原因、特質及び程度にかかわらず、同年齢の市民と同等の基本的権利を有する」 とされており、障害があることによって基本的人権が制限されるべきではないという考え方が明確に打ち出されています。

これは非常に重要な意味を持っています。なぜなら、障害を持つ人々が特別な存在として分離されるのではなく、 同じ社会を構成する市民として平等な権利を持つ という原則が確認されたからです。

社会参加の権利が重視された点

障害者の権利宣言では、障害者が社会生活のあらゆる場面に参加する権利も強調されています。たとえば、 「障害者は、すべての社会的活動、創造的活動又はレクリエーション活動に参加する権利を有する」 とされています。

この条文が示しているのは、障害者の生活保障が単に生存の確保だけにとどまるものではないということです。障害者もまた、社会の一員として働き、学び、文化や余暇を楽しみ、人間らしい生活を営む権利を持っています。つまり、障害者福祉の目標は保護にとどまらず、 社会参加そのものを保障すること にあるのです。

差別や搾取からの保護という視点

さらに障害者の権利宣言では、 差別的、侮辱的、下劣な性質をもつあらゆる搾取や取り扱いから保護されること も明記されています。

この点は、障害者がしばしば偏見や差別、社会的排除の対象となってきた歴史を踏まえると非常に重要です。障害があるという理由だけで教育や就労の機会を奪われたり、尊厳を傷つけられたりすることは許されないというメッセージが、ここには明確に示されています。

したがって、障害者の権利宣言は、障害を医療や福祉の課題としてのみ扱うのではなく、 人権侵害や差別の問題として捉える視点 を国際的に打ち出した文書であるといえます。

障害は「福祉の問題」ではなく「権利の問題」である

障害者の権利宣言の最も大きな意義は、障害を 医療や福祉の問題にとどまらず、権利の問題として規定したこと にあります。

従来、障害者に対する施策は「守るべき弱者に対する支援」という側面が強く、障害者本人の意思や権利よりも、周囲がどのように援助するかが中心となりがちでした。しかし、権利宣言はその考え方を大きく転換し、障害者を 平等な権利主体 として位置づけました。

これは後の障害者政策や福祉制度、さらには障害者権利条約へとつながる基本的な理念となっていきます。

1981年の国際障害者年と「完全参加と平等」

国連は、「障害者の権利宣言」を各国で具体的に推進していくために、 1981年を国際障害者年 と定めました。このとき掲げられた中心テーマが、 「完全参加と平等」 です。

ここでいう「完全参加」とは、障害者が社会のあらゆる領域に対等な立場で参加できることを意味し、「平等」とは、障害の有無によって差別されず、同じ権利と機会を保障されることを意味します。

このスローガンは、その後の障害者政策を考えるうえで非常に大きな影響を与えました。障害者支援の目的が、単なる保護ではなく、 社会への完全な参加と平等な権利の実現 にあることが国際的に共有されるようになったのです。

国連・障害者の十年と世界行動計画

国際障害者年に続いて、国連は 1983年から1992年までを「国連・障害者の十年」 と位置づけました。そして、この十年の取り組みの指針として、1982年の国連総会で 「障害者に関する世界行動計画」 を採択しています。

世界行動計画は、障害者の「完全参加と平等」を実現するために、各国がどのような施策を進めるべきかを示した行動指針です。ここでは、障害の予防、リハビリテーション、機会均等化などが重視され、障害者の生活の質を向上させるための包括的な取り組みが求められました。

つまり、権利宣言が理念を示したのに対し、世界行動計画はその理念を 具体的な政策課題へと落とし込んだ文書 といえます。

1993年の標準規則の意義

さらに国連は、障害者の十年が終わった後も取り組みを継続するために、 1993年に「障害者に関する機会均等化に関する標準規則」 を採択しました。

この標準規則は、障害者の完全参加と平等の理念を実現するために、各国がどのような制度や環境整備を進めるべきかをより具体的に示したものです。教育、雇用、所得保障、医療、リハビリテーション、文化活動など、多様な分野で障害者の機会均等が保障されるべきことが示されました。

ここでも中心にあるのは、 障害者を保護の対象としてではなく、権利と機会の主体として扱う考え方 です。この流れは後に、より拘束力の強い国際法である障害者権利条約へと発展していく基盤となりました。

障害者の権利宣言が持つ現代的意義

今日においても、障害者の権利宣言は大きな意義を持っています。なぜなら、障害者を取り巻く問題は、いまだに医療や福祉だけで説明しきれるものではなく、 差別、排除、機会の不平等、社会参加の制約 といった人権課題として存在し続けているからです。

そのため、障害者福祉を学ぶ際には、支援技術や制度だけでなく、 障害者の権利をどう保障するか という視点を常に持つ必要があります。障害者の権利宣言は、その出発点として極めて重要な文書なのです。

まとめ

国連が障害者問題に本格的に取り組むようになったのは、1971年の「知的障害者の権利宣言」と、1975年の「障害者の権利宣言」の採択以降でした。特に「障害者の権利宣言」は、障害者が障害の原因や程度にかかわらず 同年齢の市民と同等の基本的権利を有する ことを明確にし、社会活動や創造的活動への参加の権利、差別や搾取からの保護を打ち出しました。

その後、国連は1981年の国際障害者年、1983年から1992年までの「国連・障害者の十年」、1982年の世界行動計画、1993年の標準規則を通じて、 「完全参加と平等」 の実現を目指しました。

このように障害者の権利宣言は、障害を単なる福祉の問題ではなく 人権と権利の問題 として捉える国際的な転換点となった文書であり、現代の障害者福祉を理解するうえで欠かすことのできない基本資料であるといえます。




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