標準得点と偏差値

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標準得点と偏差値|心理学統計の例題をわかりやすく解説blog

標準得点と偏差値|心理学統計の例題をわかりやすく解説

今回は、 標準得点と偏差値 について、心理学統計の基本例題を使いながらわかりやすく解説します。

統計では、単に「何点だったか」を見るだけでなく、 平均からどれだけ離れているのか や、 集団の中でどの位置にいるのか を考えることが重要です。そのときに使われる代表的な指標が、 標準得点偏差値 です。

今回は次の例題をもとに考えていきます。

例題

あるテストを受けた 200人 の得点は、平均点が 58点 、標準偏差が 8 であった。

(1)このテストで50点だった人の標準得点と偏差値を求めよ。
(2)データが正規分布しているとすると、50点以上の人は何人いるか求めよ。
(3)このテストで上位25%の境界に該当する人の得点を求めよ。

標準得点とは何か

標準得点とは、ある得点が平均値から見て 標準偏差何個分だけ離れているか を表す値です。通常は z得点 とも呼ばれます。

標準得点の公式は次の通りです。

z = (X - M) / SD

ここで、X は個人の得点、M は平均、SD は標準偏差です。

この標準得点を使うと、元の得点の単位が異なっていても、平均との差を共通の尺度で比較できるようになります。

偏差値とは何か

偏差値とは、標準得点をもとにして、 平均50、標準偏差10 になるように変換した値です。

公式は次のようになります。

偏差値 = 50 + 10 × z

標準得点は平均が0になるため、慣れないうちは直感的に理解しにくいことがあります。そこで、平均を50にそろえて見やすくしたものが偏差値です。

(1)50点だった人の標準得点と偏差値

まず、50点だった人の標準得点を求めます。

平均は58点、標準偏差は8なので、

z = (50 - 58) / 8 = -8 / 8 = -1

したがって、50点の人の標準得点は -1 です。

次に偏差値を求めると、

偏差値 = 50 + 10 × (-1) = 40

よって、50点だった人の偏差値は 40 となります。

(2)50点以上の人は何人いるか

次に、得点が正規分布していると仮定して、50点以上の人の人数を求めます。

すでに50点の標準得点は z = -1 であることがわかっています。

標準正規分布では、 z = -1 より上にある確率 を考えればよいことになります。

標準正規分布表より、z = -1 より左側の面積は約 0.1587 です。したがって、z = -1 以上の確率は

1 - 0.1587 = 0.8413

となります。

受験者は200人なので、50点以上の人数は

200 × 0.8413 = 168.26

となり、およそ 168人 と考えられます。

標準正規分布表の見方

この問題では、 標準正規分布表 を使って確率を求めています。

標準正規分布表は、標準得点 z が与えられたときに、その値までの累積確率を調べるための表です。統計の学習では非常によく使われるため、標準得点とあわせて読み方に慣れておくことが大切です。

50点の人は平均より1標準偏差だけ低い位置にいるので、その人より上の範囲には全体の約84.13%が含まれるということになります。

(3)上位25%の境界に該当する人の得点

最後に、上位25%の境界に当たる得点を求めます。

上位25%ということは、 下から75%の位置 にある得点を求めることになります。

標準正規分布表で累積確率0.75に対応する z 値を調べると、およそ 0.67 となります。

これをもとの得点に戻すには、

X = M + z × SD

を使います。

今回は平均58、標準偏差8、z = 0.67 なので、

X = 58 + 0.67 × 8 = 58 + 5.36 = 63.36

したがって、上位25%の境界に該当する得点はおよそ 63.4点 です。

つまり、約63.4点以上の人が上位25%に入ると考えられます。

この例題で押さえたいポイント

この例題では、標準得点と偏差値の求め方だけでなく、 正規分布と標準正規分布表の利用 も重要なポイントになります。

まず、標準得点を求めることで、個人の得点が平均からどれだけ離れているかを標準偏差単位で把握できます。次に、その標準得点を偏差値に直すことで、より直感的に理解しやすい値に変換できます。

さらに、正規分布を仮定することで、ある得点以上の人数や、上位何%に当たる得点といった問題も解くことができます。これは心理学統計だけでなく、教育測定や試験結果の分析でも非常によく使われる考え方です。

まとめ

今回の例題では、平均58点、標準偏差8、受験者200人という条件のもとで、標準得点と偏差値を計算した。

50点だった人の標準得点は -1 、偏差値は 40 となる。また、50点以上の人は正規分布を仮定するとおよそ 168人 であり、上位25%の境界得点はおよそ 63.4点 と求められる。

標準得点と偏差値は、個人の得点を集団の中で位置づけるための重要な指標である。統計や心理学を学ぶ際には、公式だけでなく、 平均からのずれをどのように読み取るか という考え方そのものを理解しておくことが大切である。




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